ムコちゃんへ

2012年7月19日 妻・奥村裕美子が天国へ旅立ちました。

本人が望んでいたように病院ではなく、自宅で家族に見守られながら
静かに息を引き取りました。

腕の中でこの世で一番愛しい人の命が消えていきました。



葬儀にはたくさんの方々が来てくれました。
お花や電報もたくさんいただき、ありがとうございました。
メールで心配してくれた皆様、返信できずすいませんでした。
こちらをお借りして深くお礼申し上げます。






2006年4月21日、京都にて
ムコちゃんの飼ってたウサギのグリコのお墓を一緒に作った時
グリコを弔うかのように、突然夜空に無数の花火が上がりました。
見物客もいない宝が池公園に打ちあがる花火が
とても切なくて、美しくて、2人でボロボロ泣きました。

2006.10.14宝ヶ池ピクニック (31)-2


付き合いはじめて僅か半年でプロポーズして、
一緒に福岡へ帰ってきました。


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西鉄グランドホテルで本人たちも驚くほど豪華な結婚式を挙げました。


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新婚旅行はペルーへ行きました。


新婚当初、無職だったので仕事をさがしていたところ
ひょんなことからたこ焼き屋をすることになりました。

たこ焼きなんて一度も焼いたことなかったけど
毎晩毎晩試作を繰り返し、連日たこ焼きを食べ続け
本場・大阪まで行ってひたすらたこ焼きを食べ歩いたりして
ようやく理想の味にたどり着いたときはほんとに嬉しかった。

店の内装も全部二人で作り上げました。


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店名は「ポーポー軒」。

たこ焼きと鉄板焼きと駄菓子のお店。


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連日、子供たちがわんさか遊びに来る楽しいお店でした。

「たこせん」は小笹の子供たちの間で一大ブームを巻き起こしました。


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ポーポー軒はムコちゃんの魅力がギュウギュウに詰まった
夢の世界だったように思います。



長期旅行をするため、僅か一年で店を閉めて
二人でバックパック背負って中南米へと旅立ちました。

9ヶ月半もの長旅でした。

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2人で路上で似顔絵屋したり、ヒッチハイクしたり
パタゴニアの大地に放り出されて途方に暮れたり
パイネ国立公園で10日間におよぶトレッキングを敢行したり


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アマゾン川を渡る船での5日間は最高に楽しかった。

市場で買い物して、その土地の食材で
ムコちゃんはほんとに美味しい料理をたくさん作ってくれました。


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どこへ行っても人気者でした。
ムコちゃんの周りはいつも楽しい空気に包まれていました。


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ムコちゃんとなら、どこででも生きていける。
どんなに貧しくても、楽しく幸せに暮らしていける。
そんな生命力に満ち溢れたムコちゃんのことを
妻としてではなく、一人の人間として尊敬していました。


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語りつくせないほどの旅の思い出と一緒に帰国したかと思ったら
程なくして赤ちゃんを授かりました。


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2011年4月2日 有斐(あび)くんが誕生しました。
いままで2人で1つだったのが、3人で1つの家族になって
家の中は笑顔であふれかえりました。


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僕が仕事から帰ってくるのをアビ君と二人で夕飯の支度などしながら
待っている時間がすごく幸せだったと言っていました。
給料日には3人でささやかながら、
ちょっとした贅沢で焼き鳥屋に行ったりするのが楽しみでした。


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つつましく、小さな幸せを大切に大切に抱きしめるような日々でした。


病気がわかったのはアビ君が6ヶ月を過ぎた頃でした。

幸せの絶頂から奈落の底へ突き落とされ、
あまりにも過酷な現実が僕らに襲いかかってきました。

それでも一生懸命、病気と闘いました。



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親族をはじめ、多くの友人、知人が協力してくれたおかげで
あの屈託ない笑顔を取り戻すことができました。


闘病中、お互いをどれほど大切に想っているか
どれだけ愛しているのかを、きちんと声に出してたくさん話しました。

いままで照れくさくて言えなかったことも、
ちゃんと声に出して伝えておきたかったからです。


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寄り添い、支え合い、心の底から想い合える
正真正銘の家族になれたんだと思います。


ムコちゃんは誰よりも僕のことを理解してくれてたし
いつも味方でいてくれた。
自分が一番きついのに、最後の最後まで僕の体を気遣ってくれた。


ムコちゃん、ほんとに幸せやったよ。
いつ、どの瞬間を切り取っても楽しいことばかりやったね。
すべてが奇跡みたいやね。


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ムコちゃんの歌声が大好きやったよ。
ほんとに楽しそうにわらう笑顔も、
なんでも美味しそうに食べるのも、
こだわりの食べ方がいっぱいあるのも
話が上手で、微妙な光景や繊細な感情を胸がキュンとするような
ムコちゃんらしい言い回しで話すのも
用心深く、ダンドリ上手なのに
突然大胆で無計画に走り出してしまうとこも、
猫好きなとこも
やさしくて、オシャレで、たまに毒舌で
面白くて、かわいいとこもたくさんあって
全部ムコちゃんらしくて大好きです。



車の運転も上手かったね。
愛車のハイエースでどこまでも走って、車の中で寝泊りして
美味しいものたくさん食べて

ほんとに楽しかった。



ムコちゃんのいない暮らしは想像ができなくて
さみしくて、さみしくてしかたないけど
絶対に俺とアビ君のそばにいてくれてるだろうから
これからもアビ君の成長を一緒に見守っていこうね。


ささち 201

なかよし3人組やもんね。




いつかそっちにいくから「ユウスケくん」って、迎えにきてね。



ありがとう。


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いっぱい愛を込めて。




プロフィール

オクムラユウスケ

Author:オクムラユウスケ

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